国際 ビジネス必携(入門編)

    元ITU事務総局長 内海善雄
 

 

「日経プレミアシリーズ「お辞儀」と「すり足」はなぜ笑われる」 より  
 
 

パワーポイントを使ったプレゼン成功のコツ

 昨今は、パワーポイントを使ったプレゼンテーションを行う機会が多くなり、フォーラムでは、スピーチよりも、もっぱらこの形式によるプレゼンテーションである。英語に弱い日本人にとってはありがたい道具である。しかし、残念なことに、日本人をはじめ、欧米人もこの文明の利器をうまく活用している人は少ない。それは、パワーポイントの図に細かい字で情報をいっぱい詰め込んでいるからである。聴衆には、見えないし、見えても読む時間はない。

 パワーポイントは、グラフか、簡単な図、あるいは数語だけにすべきである。ほとんどの人が印刷物としても使えるパワーポイントと、スピーチの補助具としてのパワーポイントとを履き違えている。

 パワーポイントを使用しても、スピーチは、スピーチである。伝えたいメッセージは何かを明確にし、ポイントを絞るべきであるし、また繰り返しの言葉も重要である。

 聴衆の目をスライド画面のほうに引き寄せているので、アイ・コンタクトがあまり必要ないように見えるが、それは、誤りである。単に、情報として伝えるだけであれば、アイ・コンタクトがなくてもよいが、メッセージを伝え、自分の主張を聞かせようという場合は、会場を少し明るくし、聴衆を見て語り掛けるべきである。さもなくば、スピーチは暗闇のなかの独り言に終わってしまう。スピーチは、半分以上が目でするものなのである。

 

 

 

はじめに

1 基礎的なプロトコール

挨拶

レディーズ・ファースト

敬称

序列

上位席

座席配置

レセプション

ディナー

テーブル・プラン

ビジネス・レター

レセプションで成功 の秘訣

2 プレゼンテーションの基本

スピーチ

原稿作成の秘訣

アイ・コンタクト

パワーポイントの使い方

 国際会議出席

会議の種類

議事規則の基本

会議用語


会議 成功の秘訣

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